皆さんのお宅は注連縄、注連飾りを玄関に飾りますか?
最近では、“お正月期間は実感に帰省していて自宅には居ないから飾らない“というお宅も多いのだとか。
私の周りでも同じような事を耳にします。
確かに私が住んでいるマンションも、お正月期間中はシーンと静まりかえり人の気配がなくなります。
そして、目に入る景色に注連縄はありません。
私は、このような季節の催事が好きなので張り切って準備をするのですが、
周りのお宅に注連縄などが見当たらないので、なんとなく気恥ずかしい気持ちもあります。
きっとお正月を過ごされるご実家などで飾られているのでしょうね。
ただ、注連縄本来の意味を知ると、「注連縄を準備しようかしら」という気分になるかもしれません。
今回は、注連縄のお話を少し。
本来、お正月は年神様(歳神様とも)をお迎えするためにあります。
年神様は初日の出と一緒に現れて、高い山からやってくるとされていました。
ですから日本では初日の出を大切にし、山頂で見る初日の出を「ご来光」と呼んできたのだそうです。
注連縄(注連飾り)には、このような意味があります。
まずは、注連縄(しめ飾り)をしてあるこの場所は、年神様を(歳神様)をお迎えする神聖な場所ですよ、というお知らせ。
もうひとつは、そこ(自宅)に不浄なものが入りこまないようにという魔除けの意味です。
そして、最近では自宅に門松を置く方も少なくなりましたが、
門松は、年神様に迷わず自宅へお越しいただくための目印として置いていたのです。
さらに鏡餅もお正月飾りには欠かせないのですが、
鏡餅は、家に入って来られた歳神様がそこをよりどころとして
山に帰る日まで過ごされる場所になるのです。
神様が過ごされた場所(鏡餅)には年神様(歳神様)の力が宿っているので
鏡開きの日には鏡餅を家族で食べる事で、新しい一年間を元気に、幸せに、暮らせると言われているのです。
バラバラに在る風習のように思えますが、現れた今年の年神様(歳神様)が迷わないよう心配りをし、
お越しいただいたら、お掃除を済ませたきれいな場所(自宅)へ入っていただき、
しばらく過ごしていただくお部屋(鏡餅)を用意して、おもてなしをする。
お正月飾りには、こんな日本人らしいストーリーがあるのです。
私はこのストーリーを知ってからは、年神様(歳神様)をお招きしたくて、注連縄(注連飾り)と鏡餅が欠かせなくなりました。
さすがに門松は飾る事ができないので簡易バージョンだけれども。
お正月期間、ご自宅を空けられる方も、今年はお正月飾りで年神様(歳神様)をお迎えしてみてはいかがでしょう?