週末、お仕事がお休みの方は
クリスマスのイベントを楽しまれている方も多いのかもしれませんね。
我が家はカレンダーとは無関係のタイムスケジュールなので、
外出して初めて辺りに漂う普段とは異なる空気にハッとさせられることもしばしばです。
それでも今年は例年よりも早くクリスマスのインテリアを楽しみ始めましたこともあって、
しっかりとクリスマスシーズンを味わっているという気がしております。
いつもの自分をほんの少し変えてみるだけでも、感じられる充実感はあるものですね。
今年も街中の至る所から様々なクリスマスソングが聴こえてきました。
私の耳に届いたメロディーは、
新しい思い出と懐かしい思い出が混ざり合うような空気を纏っておりました。
皆さんの耳に届いたクリスマスのメロディーはいかがですか。
そのメロディーに新しい思い出を重ねることができましたでしょうか。
懐かしい思い出に触れるメロディーだったでしょうか。
音楽は不思議なもので、あっという間に自分の心の中に残っている当時に誘われますね。
先日は、「We Wish You A Merry Christmas♪」に触れさせていただいたのですが、
クリスマスと言えば、「きよしこの夜(Silent Night)」も
世界中で愛されているクリスマス・キャロルのひとつです。
あのしっとりとしたメロディーはノスタルジックな気分にさせられます。
今でこそ、世界中で愛されている「きよしこの夜」ですが、
この楽曲が生まれ、世界中に広まるまでには長い月日を要したといいます。
この楽曲誕生のお話をヨーロッパの方に何度か伺ったことがあるのですが、
長い年月を経る中で地域によってお話に尾鰭がついており、
シンプルなストーリー、ドラマティックなストーリーと様々だという印象を受けました。
そこで、共通している部分をシンプルにご紹介させていただこうかと思います。
この「きよしこの夜」が誕生したのはオーストリアにある小さな教会でした。
ある一人のオルガン奏者グルーバーがクリスマスイブの日に、
翌日のミサに備えてパイプオルガンの練習をしておこうとしたのだそう。
しかし、パイプオルガンから音は出ませんでした。
パイプオルガンを調べてみると、内部をネズミにかじられたことが原因だとわかります。
しかし、修理人を呼ぼうにもクリスマスのミサに間に合うはずもなく打開策を考えることになりました。
そこへグルーバーの友人でもある助任司祭のモールが訪ねてきました。
モールは、自作したキリスト誕生の歌詞をグルーバーに渡し、
これに曲を付けギターで伴奏してはどうかと提案します。
実は、協会で演奏する楽器はオルガン以外認められておらず、
教会内でギターを弾くことを信徒も嫌っていました。
しかし、彼らは事情を説明しミサに集まった皆さんに、
モール作詞、グルーバー作曲のこの曲を披露したのです。
これが、「きよしこの夜」の誕生の瞬間です。
ミサに参加した皆さんの反応は賛否両論で2人は神父にもお灸を据えられます。
モールに至っては、年明け早々に別の地に転勤させられたのだとか。
このような状況だったため、
その後この教会で「きよしこの夜」が演奏されることはありませんでした。
しかし、「きよしこの夜」は数々の人の手を渡り、
誕生の年から49年後にオーストリアの印刷業者が
「作詞ヨゼフ・モール、作曲フランツ・グルーバー」と記した楽譜を出版し、
徐々に世界中へと広がることになり、日本にも、そして私たちの耳にも届いたのです。
この49年間にも様々な不思議なドラマが在るのですが、
長くなってまいりましたので、このお話はまた機会がありましたら。
ここへ足を運んでくださった皆さんが、
あたたかい時間を過ごされていますように☆彡
Merry Christmas!
画像をお借りしています。:https://jp.pinterest.com/