あるカジュアルな食事会の席でジャーキーが出てきた。
ジャーキーとは皆が良く知るお肉を干して保存できるように加工した食品のこと。
そして、ジャーキーと言えば、牛肉を使ったビーフジャーキーが一般的だけれど、
材料に使われるのは牛肉だけではなく、
鶏のささみや馬肉、豚肉や鮭などを使うこともある。
そして、しっかりと乾燥してあるものから半生タイプと、
自分好みのものを探す楽しみもある食べ物だ。
その日は、馬肉と鶏のささみを使ったジャーキーが出ていたのだけれども、
知人はそれらを摘みながら、
ビルトンはもっと塩分が控えめでヘルシーで美味しいのだと教えてくれた。
教えてもらえるのは嬉しいけれど、
わたくし、ビルトンというものを知らなかったため、
再度、ビルトンの説明からしてもらうことになった。
今回は、日本でも少しずつ知名度をあげつつある「ビルトン」のお話を少し。
ビルトンというのは南アフリカ辺りで、
メジャーなおつまみとして食べられている干し肉のことなのだそう。
日本同様にビルトンに使われているお肉の種類は様々で、各々の好みがあるのだという。
知人は、ヨーロッパを旅行した際に出会った味なのだと言っていたのだけれど、
お肉の種類や作る人(お店)によって味わいが変わり興味をもったようだった。
南アフリカのジャーキーはビルトンと言うのね、と返す私に知人は首を横に振った。
確かに干し肉ではあるのだけれど、
その製法は私たちが知るジャーキーとは異なるため似て非なるものなのだそう。
細かな作り方までは私の脳内に定着しなかったのだけれども、
このビルトンと呼ばれるものは、
もとは400年以上も前から南アフリカで作られていた保存食のひとつだったよう。
当時は材料も調味料も不足していたこともあり、
レシピに記されている材料は全て自然のもので限られたもののみ。
ビルトンは、現在も昔ながらの製法で作られていることから、
添加物は使わずに塩分も控えられている。
これが今となっては功を奏し、
体に不要なものを摂取することなく素材本来の味をダイレクトに楽しめる上に、
低カロリーで栄養価も高く、美容と健康にも良いため、
健康志向の方やダイエット中の方の「おやつ」や「おつまみ」として、
ヨーロッパで少しずつ知名度が上がりつつある食品なのだそう。
日本で言うジャーキーは保存食の流れを汲んでいることもあり、
確かに、現代人にとっては少々塩分が多いもの。
と同時に、物によっては大量の香辛料や着色料、保存料も含まれているため、
頻繁に手を伸ばしにくいものでもある。
とは言え、時々、口にすると、
そのジャンキーさにテンションが上がったりもするのだけれど。
このビルトンは自宅でも簡単に作ることができるというので、
一度、本物を味わってみたいと思っているのだけれど、
湿気の多い時期にはカビ対策が難しいということなので、
私が食すのは、空気が乾燥しだす秋頃のお楽しみとなりそうだ。
関連リンク: