立派なシイタケが届いたものだから、
シンプルに焼き上げてバター醤油でいただいたのです。
食べごたえのある肉厚さと旨みがたっぷりと溢れ出るジューシーさに、
お酒も文句なしにすすんだのです。
そのような話を友人にしたところ、今どきのキノコは食べるだけじゃないんだよ、と返されました。
今回のお話コードは「キノコ」。
キノコを通して、世の中をチラリ覗き見してみたいと思います。
お時間がありましたら、のんびりとお付き合いくださいませ。
水槽で観賞魚や水草などを育てることをアクアリウム、
植物標本のことをハーバリウムと呼びますが、
最近は「キノコリウム」なるものを楽しまれている方がじわりじわりと増えているのだといいます。
言葉の流れからお察しの通りキノコリウムとは、
水槽の中に土や苔などを敷き詰める過程で菌床を仕込み、
キノコが生えてくるのを待ち、生えたキノコを愛でて楽しむというもの。
楽しんでいる方が増えている証拠の表れだと思うのですが、
キノコの栽培キットが市販されているのだそうです。
ただ、種や球根を植えれば植えた場所から芽を出す一般的な植物と違い、
キノコは栽培キットを使っても、どこから生えてくるか見当がつかなかったり、
想像以上に大きくなってしまったりといった想定外の連続のよう。
また、キノコが無事に生えてくるまでの間は、
湿度やカビにやられてしまわないに注意を払う必要があるため、
愛情なくして育つという簡単なものではないようです。
そして、キノコが生えてくるまでにかかる時間は3週間ほどと少し長めであることに対し、
生えてから萎れてしまうまでの期間は3日ほどという短さ。
このような話を聞きますと、見守る側に与えるドキドキ感や緊張感に加え、
この儚さもキノコリウム人気にひと役買っているような気が致します。
中には夜に光を放つヤコウタケと呼ばれるキノコもあるそうなので、
育てているキノコを見れば飼育者の好みが垣間見えるのかもしれません。
私は、キノコを育てて愛でるよりも、美味しくいただきたい気持ちの方が強いため、
キノコリウムとのご縁は無さそうなのですが、
お子さんがいらっしゃるご家庭では
自由研究などの題材にも良いのかもしれませんね。
世の中には様々な楽しみや、楽しみ方があるようです。
世の中をチラリ覗き見、今回はキノコリウムのお話でした。
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