幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

眠れぬ夜に羊を数えても眠れないのはどうして?

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睡魔に襲われてベッドに潜り込んだはずなのに、

誤って起床スイッチをポチっと押されてしまったみたいに眠れなくなってしまった。

眠れなくなった自分を持て余していると、

暗闇だったはずの寝室内には、天井の模様や家具の輪郭が浮かび上がり、

それらから、寝るの?寝ないの?と答えを迫られているような気分になった。

ここで読みかけの本を手に取ってみたり、

スマートフォンやタブレットを覗き込んでしまえば、

いつものように朝陽を拝むことになってしまう気がして、私は静かに目を閉じることにした。

瞼の裏側に広がる暗闇をぼんやりと眺めていると、

英国暮らしをしていた時に、

「日本でも眠れない時には何かを数えたりするの?」と尋ねられたときのことを思い出した。

私は、「日本では羊を数えるけれど羊を数えても眠れない気がする」と答えたのだけれど、

それに対して返されたのは、

「日本語で羊を数えても眠れないんじゃないかしら?」という予想外のものだった。

 

眠れない時に「羊が一匹、羊が二匹……」と数える、おまじないのようなものがあるけれど、

これは、もともと英語圏で生まれたもので、

この言葉が選ばれていることには根拠があるのだそう。

「羊」は英語で「sheep(シープ)」だけれども、

「眠る」を指す「sleep(スリープ)」と似ているという遊び心から選ばれたという。

そして、英語では「one sheep, two sheep, three sheep‥‥」と羊を順に数えていくのだけれど、

この「sheep(シープ)」の発音を繰り返すと自然と複式呼吸を繰り返すことになるのだそう。

皆さんもご存知のとおり、腹式呼吸は、気持ちをリラックスさせるとともに、

神経を副交感神経に切り替えることができる呼吸法のこと。

発するだけで、息をじわーと深く吐くことができる「sheep(シープ)」の発音を繰り返していると、

全身がリラックスでき入眠しやすくなるということのようだ。

まぁ、根拠を思えば腹式呼吸を意識するだけで十分ではあるのだけれど、

「誰もが、そう数えるだけで自然と腹式呼吸ができる」という点がポイントなのだろう。

もし、羊を数えても眠れないじゃない、と思ったことがある方は、

ちょっとした遊び心とともに日本語で数えるのではなく

「one sheep、two sheep、three sheep、four sheep……」と英語で数えてみてはいかがだろうか。

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その夜の私は、久しぶりに英語で羊を数えてみたのだけれど、

羊のイメージが頭から離れず、

白い羊がいつの間にか虹色の羊になっていたり、

柵を越えられない羊が出てきたりと脱線してしまうものだから、

繰り返す呼吸のみに意識を集中させつつ、眠りについた。

以前、マイクテストの時に使われる

「本日は晴天なり」という言葉の背景に触れたことがあったけれど、

「羊が一匹、羊が二匹……」この日本語訳にも日本人らしい背景があるのかもしれない。

そのお話は、また機会がありましたときにでも。

ということで本日はこの辺りでお開きとさせていただきます。

本日も足を運んでくださった皆さん、ありがとうございます。

皆さんが過ごす夜が優しい夜でありますように☆彡

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