遅めのランチにサンドウィッチと作り温かいダージリンを用意してベランダへ出た。
程よく射し込む日差しが心地よく、「私も光合成をしなくては」そのような気分になった。
散り始めた桜の花びらが黒いアスファルトの上に敷き詰められている様子は、
地上の花筏(はないかだ)のように見えた。
花筏(はないかだ)と言うのは、
風によって散った桜の花びらが、川面に敷き詰められるようにして浮かんだまま、
川の流れに乗って移動していく様子を表す、この時季ならではの言葉だ。
景色と言葉、互いに補完し合いながら眺める現代の景色も、
これはこれで風流があると言っても良いのかもしれない。
ガーデンチェアーに腰掛けて、軽く味付けをした野菜をたっぷり挟んだだけのそれを口に運んだ。
何でもないサンドウィッチだけれども、いつもの我が家のベランダランチだけれども、
半屋外というだけで、室内で口にするよりも数割増しで美味しく感じられるところを見ると、
暮らしを楽しむコツのひとつには、
自分なりに補完できるか否かということも含まれているように思う。
パンの間から勢いよく飛び出したピーマンの細切りを抜き出して口に入れた。
ピーマンは、その個性的な風味から好き嫌いが分かれる野菜のひとつだけれども、
日差しが強くなることで浴びる紫外線量が増えるこの時季からは、
特に口にしておきたい野菜のひとつだ。
ピーマンには、コラーゲンの生成を助けながら、細胞を錆びさせない強い抗酸化作用を発揮し、
と同時に、ストレスに打ち勝つためのホルモン作りにも関わりながら、
免疫力まで上げてしまうビタミンCがたっぷりと含まれている。
更に、細胞を老化させてしまう活性酸素を取り除くことに長けているビタミンAとビタミンEも豊富。
他にも、血の巡りを良くしながら、
血液中にあるコレステロール値を改善させる働きがあるビタミンも含まれているため、
簡単に言えば、ピーマンは細胞の老化を抑え、免疫力や美肌力を高めてくれる大人にこそ食べて欲しい野菜だ。
ピーマンの苦味が苦手だという方は、
ピーマンの苦味や香りが強く出てしまう輪切り(横切り)ではなく、
縦切りにすることで苦味や香りを抑えることができる。
それでも、ピーマンは苦手だという方や、ピーマンの効果をもっと摂取したい方は、
真っ赤なパプリカを召し上がってみるのも、ひとつの方法かと。
肉厚で柔らかく苦みが少ないため、ピーマンよりも食べやすい上に、
赤パプリカは緑色のピーマンよりも栄養価が高く、
ビタミンCは緑ピーマンの2倍、ビタミンEは5倍ともいわれている。
目新しい食材がスーパーフードだと言われてブームになることがあるけれど、
スーパーフードは、いつだって私たちのすぐそばにあるのだ。
お肌のために、健康のために、若さのために、コレステロール値改善のためにと、
目指すところは人それぞれだと思うけれど、
年々強くなってきている紫外線対策というキッカケから、
体の内側からもピーマンやパプリカで“効果欲張りケア”をしてみてはいかがでしょうか。
今日もココロに、カラダに優しくて、美味しい食卓でありますように☆彡