今年は、蚊取り線香の出番がない。
夏前に、ポーチに入れておくために購入した、小さな虫刺され薬も未だ出番なしである。
暑さに弱いらしい蚊に刺されることなく、過ごすことができるのは嬉しいけれど、
秋風が心地よくなってきた頃に、体力を温存していた蚊にチクリ、チクリと刺されないことを願うばかりだ。
先日は、近所で2日間に渡り、夏祭りが開催された。
夕方頃から漂う出店の匂いと威勢の良い掛け声、人の熱気が街を覆っていた。
数日前は、自宅から遠く離れた場所で花火が上がっており、ベランダから花火の切れ端を眺め、しばしの間、夏の景色を堪能した。
あっという間に駆け抜けていく夏を、あといくつ感じることができるだろうか。
そのようなことを思いながら浴衣のお手入れを終えた。
この時季は、夏休みや帰省を通して久しぶりの再会を楽しまれる方も多いかと思います。
気心知れた親しい間柄の相手だけであれば、それほど気を遣うことはないのですが、
大人であれば、久しぶりだからこそ、礼節を重んじたご挨拶が必要なシーンもあるかと思います。
お土産に添える言葉は、以前にも触れておりますので割愛しますが、
例えば、その場にいらっしゃらない方が贈ってくださったものを、
誰かにお裾分けする際、どのような言葉を添えてお裾分けしますか。
きっと、ご親戚間であれば、無くはないシチュエーションだと思うのです。
とても身近なご親戚であれば「お裾分けです」という言葉を使っても良いと思うのですが、
この、「お裾分け」という言葉の「お裾」は、本来、着物の裾の切れ端を意味しており、
「私には必要のないものだから、どうぞ」という意味なのです。
ですから、目上の方や、会う機会が少なくて、かしこまった対応をする必要がある相手に使うには、失礼にあたります。
このようなときには、「素敵なものを、たくさんいただいて嬉しかったので(幸せなので)、この気持ちをお分けしますね」という意味で使われる「お福分け(おふくわけ)です」という言葉を使うと、
お裾分けする方に対してだけでなく、最初に贈ってくださった方に対しても配慮できるのです。
思うほど仰々しい響きでもないので、機会がありましたら「お福分け」という言葉を使ってみてはいかがでしょうか。
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