パソコンに向かっていると、何の前触れも無く“しゃっくり”が出始めた。
ヒッ、ヒッと声だか、音だか分からない妙な音を響かせながら、何年振りだろう、“しゃっくり”なんて、と思いながらキッチンへ向かった。
“しゃっくり”の止め方と言えば、水を飲む、驚かせてもらう、息を止めてみる、というようなものが挙げられることが多いけれど、
私は、“しゃっくり”をこれらの方法でピタリと止められた経験がなく、突然の“しゃっくり”に慌てることもあった。
しかし、ある日、偶然観ていた映画のワンシーンをきっかけにして、“しゃっくり”をすぐに止める術を手にしてからは、慌てることは無くなったように思う。
※“しゃっくりの止め方”にご興味ある方は、過去記事をどうぞ。→『突然のしゃっくり、これで止まるかも!? - 幸せのレシピ集』
その日も、ひと口だけ口に含んだお水でピタリと“しゃっくり”を止め、映画の中に登場した医師のたまごの彼に感謝した。
そしてふと、そもそも、どうして“しゃっくり”はでるのだろうかと、今更ながら思った。
私は、体が冷えたときに出ることが多いような印象があるのだけれど、
“しゃっくり”が原因としてよく挙げられているのは、
早食いをしたとき、辛い物や炭酸飲料といった刺激物を口にしたとき、
お酒を飲んだときや、温かい部屋から急に冷たい外へ出て温度差がある空気を吸い込んだとき、
思いっきり笑ったときや、ストレスがたまり過ぎたときだと言われている。
これらの原因が、喉付近の神経に何かしらの刺激となることで反射神経が働いて、
横隔膜近くの筋肉を刺激し、横隔膜付近を痙攣させてしまうのだそう。
痙攣によって横隔膜が普段とは異なる位置まで引き下げられるなどすることで、
肺も自然と広がり、普段以上に外気が吸い込まれ“しゃっくり”がでるというのだ。
ひとつの痙攣によって、体内にあるスイッチが自動であれもこれも入ってしまったような状態と言えばイメージしやすいように思う。
“しゃっくり”を引き起こす原因や仕組みは分かったけれど、
どうして“しゃっくり”が起きるのかという視点での答えには未だ辿り付けていないそうで、
ある専門家の一説では、“しゃっくり”は、人の進化の名残ではないかとも言われているという。
誰かに聞いた話だったのか、目にした話だったのかは定かではないのだけれど、
随分と前に、人は、生まれてくる前の母親のお腹の中で、呼吸の練習として“しゃっくり”をしているという話を見聞きした記憶がある。
これは同時に、羊水の中で何かしらを吸い込んでしまったときに、
それを吐き出すために起きている現象でもあるそうだから、
“しゃっくり”は、この辺りの体の記憶が、様々な原因によって刺激されて起きているのかもしれない。
解明されていない部分があっても、生きていられるのだから、人は神秘的だと思う。
そして、自分が知っている自分や可能性は、ほんの僅かなのだろうとも。
“しゃっくり”が出た際には、“しゃっくり”を止めつつ、今回のお話をチラリと思い出していただけましたら幸いです。
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