あっという間にハロウィンだ。
今年は残暑が長引いたからだろう。
私の気持ちはハロウィンに追い付かず、数日前に慌ててホワイトパンプキンのオブジェをひっぱり出し、ゴールドとダークブラウン色をしたオーナメントボールを観葉植物に少量飾り付けた。
ハロウィンは日本で言うところのお盆みたいなもので所変われば、とても大切な意味がある風習である。
それを「気持ちが追い付かず」と感じている自分を客観視すると、このようなところからも自国の風習ではないことが垣間見えるものなのだなと気付かされた今年のハロウィンである。
そのようなことをぼんやりと思いつつ一夜飾りに近いハロウィンインテリアを横目に、数年ぶりに口にしたミルキーを、濃い目に淹れた紅茶と共に味わった。
優しいミルクの甘さに思わず体を揺らしてしまった。
しかし、ハロウィンアイテムによって刺激されたのはハロウィン気分ではなく、これから少しずつ現実味が濃くなる年末年始のことばかり。
開きっぱなしの手帳と雑記帳を閉じ、このような時だからこそココロに余裕と遊びゴコロをと、キャンディーポットに入っているミルキーを全てテーブルの上に広げた。
ミルキーは、ご想像通り不二家さんのミルキーである。
ミルキーと言えばピンクがかった赤と優しい青を使ったデザインの包み紙が定番カラーだけれど、これ以外にも黄色の包み紙と、黄色と緑色を使った包み紙の合計3種類が用意されている。(※定番商品の包み紙です。)
そして、黄色と緑色を使ったデザインの包み紙には、Happyと印字された四葉のクローバーがプリントされており、この包み紙はハッピークローバーと呼ばれている。
頻繁にお目にかかることができるという訳ではないのだけれど、全く遭遇しないほどレアということもなく、絶妙なバランスで仕込まれているように思う。
だからつい、ミルキーをバラバラッと広げてしまうのだろう。
そして久しぶりに目にしたハッピークローバーが一粒。
たったこれだけのことなのだけれど、今日は良い日だ、これからどんなハッピーが私のもとに?
そう思いながら過ごす1日はとても心地よくて、心の中で不二家さんの遊びゴコロに“いいね!”を送った。
翌日、テーブルの上に転がるハッピークローバーを眺めながら、前日のハッピーを探してみた。
真っ先に思いついたのは、白だしにワサビを効かせただし汁に漬けた大ぶりのオクラが、ぱきっと鮮やかな緑色に仕上がったことだった。
こちらもまた、たったこれだけのことだったけれど、うっかり指の隙間から零れ落ちそうな瞬間も掬い上げていけたなら、日々や暮らしに色を添えられるように思う。
Happy Halloween & Have a nice day!
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