普段はあまり口にはしない冷たいものを、ここのところは、度々手に取っているように思う。
昨晩も食後のデザートにカップタイプのシャーベットに手を伸ばしたのだけれど、食べ終えるや否や白湯を飲むという、「涼みたいの?温まりたいの?一体どうしたいの!?」と突っ込まれそうなことをしたばかりである。
普段、冷たいものを我慢しているということではないのだけれど、時折、体がキンキンに冷えるような冷たいものを欲してしまうのは、日頃の習慣に対する反動のようなものなのだろうかと思ったりもする。
反動と言えば、英国に住んでいた頃に現地の人たちの行動を見ながら、これは反動に違いないと思う光景があった。
イギリスは、1日の中に四季があると言われるように、天気が目まぐるしく変わる国なのだけれど、1年を通して曇り空の日が多く、太陽光の価値は、私たちが思う以上に高い。
そして、1年の中で最も太陽光が降り注ぐのが、丁度今頃なのである。
湿度が低くカラッとしているからか不快に感じる暑さではなかったけれど、それでも、降り注ぐ太陽光の威力は太陽そのもので、当時の私は、日焼け止めを欠かさずに塗り、日陰を好んで歩いていた。
一方の彼らは、ここぞとばかりに肌を可能な限り露出し、太陽光を日焼け止めもそこそこに全身で楽しむのである。
適度な日光浴は、健康のために積極的にするべきだけれども、日焼けや紫外線が過ぎれば、体にも肌にも良くないという常識の中で過ごしてきた私から見れば、彼らの日光浴は過ぎているように見えた。
しかし、彼らにとっては、浴びたくても浴びられない限られた太陽光だからだろう。
肌が真っ赤に染まるまで日光浴をするのである。
どうしてそこまで!?と思う光景を目にすることがあるけれど、そこには反動のようなものが少なからず在るのかもしれないと、今頃になって思う。
彼らの日光浴を思い出す時に一緒に思い出されるのが、友人が当時作ってくれたピムスのゼリーである。
ピムスはイギリス発祥の、カクテルを作るために作られた、ジンやウイスキーなどのお酒をベースに柑橘類のエキスやハーブなどを加えたリキュールで、
ベースの違いによって好みが分かれるのだけれど、炭酸飲料で割り、フルーツをたっぷりと入れるなどして楽しむお酒である。
ちょっと変わっているのは、フルーツと一緒に野菜のキュウリをピーラーで薄くスライスしたものを入れること。
これが、いいアクセントになり癖になるのだ。
このピムスを使った英国風サングリアを冷凍庫で冷やし固めれば、大人専用のアイスキャンディーが出来るのだけれど、友人は、これをゼリーに仕上げて振る舞ってくれたのである。
もちろん、ぷるんっとしたゼリーの中には、フルーツだけでなく小さくカットされたキュウリも入っており、キュウリをゼリーの具として食べたのは、あの時が最初で最後だったように思う。
ゼリーの具になったキュウリの味は覚えていないけれど、ピムスにはキュウリが欠かせないと思っている私は、きっと美味しかったのではないだろうかと想像している。
ドリンクやアイスキャンディーとして味わうピムスも良いけれど、
今年の夏は、彼らとの夏の思い出を日光浴と共に楽しみながら、フルーツたっぷりの大人ゼリーとしてピムスを味わってみようかと思っている。
ご興味ありましたら、バカンス気分で英国の風物詩でもあるピムスを、お好きなスタイルで楽しまれてみてはいかがでしょうか。
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