大人になると、良くも悪くも器用になりすぎて目の前のことに集中できないことがある。
だから時々、頭の中を空っぽにすることを目的にキッチンに立つ。
その日は、黙々とジャガイモの皮を剥いていたのだけれど、うっかりジャガイモの皮を剥きすぎて、気付けば目の前のボウルが、ジャガイモでいっぱいになっていた。
集中しすぎるのも困りものだと思いつつ、皮を剥きすぎたジャガイモは水に浸して冷蔵庫で保存することに。
皮を剥いたジャガイモや、カット済みのジャガイモは、たっぷりの水を入れたポリ袋(食品対応の)の中に入れ、空気を抜くようにして口を縛った密封状態で冷蔵庫保存すると、カットしたばかりの状態を2日ほど保つことができる。
ポイントは、ジャガイモが完全に水に浸かっていること。
これは、完全に水で覆われた状態にすることで、ジャガイモが空気に触れることを避けることができ、ジャガイモを変色させる要因であるポリフェノールやデンプンの酸化を防ぐことができるという仕組みを利用している。
このポイントさえクリアできるのであれば、水を張ったボウルや丼ぶりで保存することも可能なのだけれど、水で完全に覆った状態をキープすることを思うと、ポリ袋(食品対応の)を使う方が安心できるように思う。
そして、この保存方法は使用日よりも前に準備することができるので、BBQのときにも重宝する。
強いて気になる点を挙げるならば、水に浸しておく時間が長くなればなるほどジャガイモの栄養素が水に溶け出てしまう点だろうか。
とは言うものの、使い切れない量のジャガイモの皮を剥いてしまっただとか、カットしすぎただとか、明日のBBQにした処理を済ませた状態で持っていきたいといった「時々」のことであれば、栄養が溶け出てしまうことに神経質になる必要はないように思う。
以前、幸せのレシピ集内でシェアさせていただいたことがあるのだけれど、お豆腐やもやしといった足が早い食材も、ジャガイモと同じように水に浸すことで、少しだけ長く日持ちするようになる。
世の中には様々な保存料があるけれど、保存期間を1週間、1カ月、1年と欲張らなければ、水も安心安全に使うことができる保存料のような役目に果たしてくれるようだ。
まだ試したことがない保存方法だったと言う方は、大切な食材を余すことなく美味しくいただくための小さなコツとして、ちょっとした時短のヒントとして、必要なときに記憶から引っ張り出して活用していただければと思います。
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