冷たい甘酒をグラスに注いだ。
待ちきれずにキッチンで一口。甘すぎると思った。
砂糖不使用であるにも関わらずスイーツ顔負けの甘さで、発酵のチカラ恐るべしである。
この日は、グラスに入るだけの氷を入れていただくことにした。
キンキンに冷えた甘酒の中で少しずつ溶ける氷が甘酒を程よい甘さに調節してくれて、立派なデザートドリンクである。
ここに、ミキサーにかけた桃のピューレを混ぜ、桃入り甘酒にしても美味しそうだと、新たな楽しみの種を見つけたりしながら18度設定のクーラーの部屋で一息ついた。
私が夏に弱いことを知っているからなのか、友人たちは私がクーラーを18度に設定していると言うと柊希ならばやりかねないと思いつつ驚くようなのだけれど、いくら私でも普段から18度で生活しているわけではない。
この設定は、以前、エアコンのクリーニングをお願いした際に教えていただいたエアコンケアのひとつで、シーズン中に1、2回ほど18度設定で窓を全開にしで1時間ほど過ごすのである。
18度という温度設定は、我が家のエアコンの設定可能温度の最低ラインが18度なので、18度に設定しているのだけれど、このエアコンケアはエアコンの最低ラインに設定すると良いとのこと。
時折、エアコンをつけた際に、エアコンフィルターを掃除したり、クリーン機能を使ってケアしているにも関わらず、カビのような違和感を覚えるにおいがすることはないだろうか。
これは、部屋の中に漂っている様々なにおいや雑菌が混ざったもののにおいなのだそう。
これが、エアコン内にあるの板にくっつくそうなのだけれど、エアコン内の湿気に混ざり、これが熱風によって蒸発する際に、あの表現し難いにおいを発するそうだ。
クーラーを入れたばかりの数分間にあのにおいが出るのは、冷気になるまえの温風によって湿気が蒸発するからであり、冷気が十分に冷えると湿気が蒸発する要素が無くなり一時的ににおいが消えるという仕組みだという。
もっとイメージしやすいシチュエーションは、1日外出していてエアコンを使っていなかったときだろうか。
この外出時間中は室内の気温と湿度があがっており、エアコン内に付着した雑菌やにおい菌は、この好条件を使ってせっせと繁殖しているのである。
そして、家主が帰宅後にエアコンのスイッチを入れると、エアコンは温められた室内の空気を循環させながら部屋の温度を下げていくのだけれど、この温められた空気に含まれている雑菌やにおい菌が湿気の蒸発と共にバラまかれるというイメージだ。
部屋が冷えた頃には、あの嫌なにおいも消えてしまうため、気にしないという方もいらっしゃるけれど、あれは雑菌やにおいが消えたのではなく、雑菌やにおいが蒸発するための熱がないため、一時休戦のような状態で落ち着いているだけだという。
だから、この雑菌やにおいのもとが溶け込んだ結露を洗い流すために冷房を再低温度で稼働させ、室内の雑菌のもとや嫌なにおいのもとも外へ出すために、窓を全開にするそうだ。
完璧にケアするには、この後、1時間ほど暖房か送風運転をしてエアコン内に残っている結露を乾かし、カビ予防もするとより良いそうなのだけれど、私はエアコンのクリーン機能を作動させている。
「エアコン業者に度々ケアを頼むことを思えば費用も掛からないため良ければお試しを」とクリーニングをお願いした業者の方に教えていただいてからは、梅雨明けと晩夏辺りにこれを行っているのだけれど、エアコンを酷使しているにも関わらず、とても快適に使うことができている。
そして、エアコン業者の方に頼る回数も減っているのだけれど、あの会社はそれで良かったのだろうかと思ったりもする。
節目、節目でお願いするときには、是非、あの方に。
そのようなことを思いながら、18度設定の冷気と外気が混ざり合う快適な空間で甘酒を堪能した。
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