お料理の合間に常備薬味を作っておくことにした。
ズボラな私はオールインワンスタイル。
冷蔵庫の中から薬味にできそうな食材、大葉、ミョウガ、ネギ、わけぎ、白髪ネギ、スプラウトなど刻んでボウルに入れ、
ワシャワシャと混ぜ合わせたものを保存容器に入れておく。
お料理の内容によって常備薬味にアレンジを加えるのだけれど、
サラダや冷奴、お肉やお魚料理のトッピング、薬味だれなどを作るときなど、幅広いシーンで使えるのでとても重宝している。
日本食には様々なスタイルで「薬味」が添えられていることが多いため、
薬味は私たちにとって身近な存在ですよね。
そこで、今回は「薬味」を普段とは少し違った視点で覗いてみたいと思います。
「薬味」という言葉は中国から伝わってきたものなのですが、
どうして「薬の味」と書き記すのだと思いますか?
これは、中国には古くから「五味」という考え方があったのだそう。
「五味」というのは食べ物が持つ味のことで、
「甘味」「苦味」「塩味」「辛味」「酸味」、この5つの味のことを指しています。
そして、食べ物の味には効能があるため、
これを日常の食事にバランスよく取り込むことが大切だというもの。
中国には東洋医学の漢方が発達していましたが、
漢方薬として使われている野菜を薬味としも使われていたことが
「薬味」という言葉が生まれる要因のひとつになったという説もあります。
ですから薬味には、彩りを良くして食材を美味しくするだけではなく、
食材を安心して口にするための効果や、美容と健康に繋がる効果、効能が詰まっています。
夏の暑い時期は食欲が落ちたり、食中毒が気になったりしますが、
皆さんもご存じのように薬味には食欲増進や、消化吸収を助けてくれるもの、
殺菌作用を持つものなどもありますよね。
他にも新陳代謝を高めて冷えの改善や脂肪燃焼に繋がるもの、がん予防や便秘予防、
お肉やお魚などの気になる臭みを抑えて、風味豊かな演出をしてくれたりもします。
日々の食生活に薬味の効果を少しずつ取り入れることで、体調不良を未然に防ぐことができます。
「薬味」と聞くと限られた食材しか浮かばないという方がいらっしゃるかもしれないのですが、
薬味はこのように種類によって分けることができます。
大葉、ネギ、浅葱、分葱、ミョウガ、スプラウト、貝割れ大根などはお野菜類の薬味、
大根、ワサビ、ニンニク、生姜などは根菜類の薬味、
ゆず、レモン、かぼす、スダチなどは柑橘類の薬味、
唐辛子、コショウ、マスタードなどは香辛料の薬味、
ゴマやクルミ、ピーナッツなどは種子類の薬味、
梅肉や鰹節など食材を加工して作られた加工品の薬味、という具合に。
こうして見てみると毎日何かしら少しずつ摂ることができるような気がしませんか?
巷では五味薬味も話題ですが使うお野菜を決めてしまわずに、
冷蔵庫の中と相談して自由に組み合わせると良いのではないでしょうか。
お野菜類の薬味はしっかりと水気を切ってから保存すれば、
冷蔵庫で3日ほどは美味しくいただくことができます。
難しいことを考えずともいつものメニューにプラスするだけで、
健康と美肌をアシストできるなんてラッキーだと思いませんか?
小さなラッキーから、みんなが笑顔でいられる大きなハッピーへ常備薬味いかがでしょうか?
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