幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

春告げわかめは、この時季のお楽しみの一つ。

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私の、この時季のお楽しみのひとつに“春告げわかめ”を食すこと。というものがある。

今や、食材の多くが通年で手にすることができ、口にすることができるけれど、この環境が当たり前になってしまうと、

身勝手ではあるのだけれど、旬のものを旬に口にするということに妙な贅沢さや喜びを感じるように思う。

普段は便利さを取って乾燥わかめや塩漬け保存されたものを使うことがほとんどだけれど、この時季だけは別。

柔らかいけれど、適度な肉厚と噛み応えがあり、噛めば噛むほど磯の香りを感じることができる“春告げわかめ”に小さな喜びを感じ、にんまりとするのである。

わかめなので普段通りのメニューに使うことができるのだけれど、私は春告げわかめに限っては、サラダや少量の薬味と共にシンプルに味わうことが多い。

そうして十分に春の味覚と香りを楽しんだら、少しだけ熱を通し、パッと鮮やかな新芽色に変わった状態を楽しむしゃぶしゃぶも気に入っている。

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わかめが得意とする分野に関しては、時々触れてきたと思うのですが、

せっかくの機会ですので簡単におさらいしておきましょうか。

“わかめ”を単なる“わかめ”と侮るなかれ、でございます。

わかめの魅力は、春の味覚として美味しく味わいみながら、体内メンテナンスができる点です。

わかめは、体の中をお掃除することが得意で、体内にある不要な塩分や脂肪などを吸収して体の外へ運び出してくれる食材だと言われています。

不要なものをお掃除をしてもらった私たちの体が、どのような状態になるのかといいますと、まずは浮腫みが緩和されます。

浮腫みが気になるときや、味が濃いものを食べた日、外食をした日、お酒を飲んだ日の翌日などに摂って体内環境を整えるのも手。

他にも不要なものを排出する手助けをしてくれることから、高血圧や糖尿病の予防、コレステロール値の調整などにも良い食材だと言われています。

更に、食物繊維には2種類あり、それぞれに得意分野のようなものがありますが、わかめに含まれている食物繊維は水溶性の食物繊維ですので、なかなか改善しない便秘の症状を緩和する手助けもしてくれます。

この食物繊維の働きは、便秘の有無を問わず腸内環境を整えてくれますので、健康の土台をしっかりとサポートしてくれるということでもあります。

と同時に、免疫力をアップさせたり、良い状態をキープする手助けを得意とする成分も含まれていることから、ガン予防にもよい食材だと言われています。

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わかめは1年かけて成長するそうなのですが、春に食べ頃の旬を迎えることから、この時季のものは“春告げわかめ”という名で市場に出回っていることが多いです。

目に留まった際には、春の味覚を味わいながら、体内環境を整えてみてはいかがでしょうか。

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雨水から見るひな人形。

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二十四節気が立春から雨水(うすい)へと変わった。

今年は、2月19日から3月5日までがこの期間にあたるのだけれど、雨水期間に入る初日(今年は19日)を雨水の日と呼ぶことが多い。

雨水期間を簡単に言うならば、冬の厳しい寒さが一段落し、気温が少しずつ上がり始め、雪や氷も溶けだして、「いよいよ春が始まりますよ」という自然からのお知らせ期間、節目のようなものである。

二十四節気という冠つきの言葉だと聞けば、つい昔ながらの暦上の季節感でしょ、と思ってしまいそうになるけれど、

ほんの少しだけ意識をこの節目に向けて過ごしてみると、確かに雨水に入ると雨がしとしとと降ることに気が付くのだ。

更に、まだまだ寒さを感じる日々ではあるけれど、これまで何も思わず手に取って着ていたお洋服やアウターを、少し暑いかもと感じ始めるのもこの頃である。

これだけ技術や研究、予測の質が進んでいるけれど、人が本来持っている肌感覚を遺した二十四節気も侮れないと思いながら、

ここ最近は、今日はどのアウターにしようかしら、とクローゼットを眺めている。

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雨水と言えば、この日に「ひな人形」を飾ると良いと言われている。

理由は諸説あるけれど、一般的に親しまれている説は日本神話がもとになっているものだ。

日本神話の中で水は、命を育む核のようなものとして大切にされ、母神として崇められている。

このようなことがもとになり、雨水の日に「ひな人形」を飾ると女の子が幸せになる、良縁に恵まれる、ご利益があるといったことが言われるようになったという。

とは言え、現代人の勝手な言い分を正直に言ってしまうと、

「毎年必ず、雨水の日にお雛様を飾る」というのは、地味に大変な作業でもある。

このようなときには、立春や大安の日に飾ると良い、ひな祭りの1週間前までに飾ると良いなどと言われている。

ひな人形には「お嫁に行き遅れるから、早く片付けなくてはいけない」というお決まりのフレーズがある。

しかし正確には、「いつまでも片付けることができないような子は、お嫁の貰い手がいないので、お嫁に行き遅れる」という意味だったようだ。

そしていつの間にか詳細が端折られて、ひな人形をいつまでも飾っておくとお嫁に行き遅れるという部分だけが一人歩きしているのだそう。

ひな人形は早く片付けなくてはいけないと言われている真意は、ひな人形には、女の子の災厄を引き受けていただいているため、

女の子の代わりに引き受けていただいた災厄を少しでも早く女の子から離すために、ひな祭りが過ぎたら速やかに片づけるようにということのようだ。

特に雨水の次に来る啓蟄(けいちつ)と呼ばれる日を選ぶとよいのだそう。

今年は3月6日が、この啓蟄の日である。

とは言うものの、ここでもやはり現代人の過密スケジュールは容赦ない。

そのような時には、お雛様とお内裏様をクルリと後ろ向きにしておき、「皆さんお帰りになられました」と示しておくという方法もあるのだとか。

このような小技を知っておくと、少し気持ちが楽になるのかもしれない。

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ひな人形を出すタイミングを逃している方は、この辺りで出してみてはいかがでしょう。

ご自宅で飾るご予定が無い方は、街中で目にするひな人形に視線を送ってみてはいかがでしょう。

ひな人形は、女の子だけでなく世の女性たちを丸ごと応援してくれる存在のように思います。

今日もここへ足を運んでくださった皆さんが笑顔でありますように☆彡

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赤い胡椒と言い間違い。

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調味料がずらりと並ぶ陳列棚の前で必要なものをカゴに入れていると、ポンポンと肩を叩かれた。

吟味中だった調味料の袋を手にしたまま振り返ると、ブロンドヘアの女性が立っていた。

女性は、スマートフォンを私へ見せながら画面をタップした。

すると画面から、ぎこちない日本語で「赤い胡椒はどこですか?」と声が出た。

おぉ……。私は未だ、翻訳機能アプリというものを使用した経験も、使用している方を目撃したこともなかったため、妙な感動を覚えた。

リアクションがズレてしまっていたのか女性は再び画面をタップし、「アカイ コショウ ハ……」とスマートフォンが喋り始めた。

私は、丸くて赤い粒が可愛いピンクペッパーと柚子胡椒の赤バージョンを手に取り渡そうとしたのだけれど、女性は、それではないと残念そうに首を振った。

赤い胡椒と日本で聞いてしまったため、すっかり思考から抜け落ちていたのだけれど、外国の方は赤トウガラシのことをレッドペッパー、チリペッパーなどと呼ぶことを思い出した。

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日本には、「唐」の国から伝わってきた辛子という意味と、国外から伝わったものを指す「唐」から「唐辛子」と名付けられている。

あとは、カットする前の唐辛子の形状が鷹の爪のように鋭いことから「鷹の爪」という異名もある。

ここには、何の違和感も覚えないのだけれど、レッドペッパー、チリペッパーと聞くと「何故、胡椒?」「紛らわしい」と感じたことは一度や二度ではない。

きっと、どこかのタイミングで調べたのだと思うのだけれど、

これ、あの冒険家、探検家として知られているコロンブスの呼び間違いが、そのまま定着してしまっているのである。

実は彼、私たちが思っているよりも、おっちょこちょいなのである。

彼はインドを目指して出発したけれどインドではなくアメリカ大陸を発見することとなる。

しかし、彼はインドを目指していたわけだから、その先入観から、発見した大陸をインドだと思い込んでしまうのだ。

その思い込みを元に、その土地に住んでいた人々を見たため先住民である彼らをインド人だと思って疑わず、インド人という意味でインディアンと呼び、この呼び方が定着してしまっているのだ。

そして、今回のメイントピックでもある唐辛子だけれど、

このアメリカ大陸を発見した航海の真の目的は、インドから胡椒を輸出するための航路を見つけること。

だから彼は、見つけた大陸はインドだと思っているし、インドには胡椒があると思っていたのだろう。

アメリカ大陸で発見した唐辛子を「ペッパー」と呼び伝え、現在も唐辛子は英語でレッドペッパー、チリペッパーと呼ばれている。

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ただ、ワタクシ、コロンブスのことをおっちょこちょいだと言ってしまったけれど、

彼のことを研究している方々の意見は、賛否両論で非常に興味深い。

中には、コロンブスは様々な状況を考慮して、敢えて言い間違い続けていたのではないだろうかと推測する方もいらっしゃるのだ。

コロンブスが存在していない今となっては、直接本人に確かめることも出来ず、真意は闇の中ではあるのだけれど、

人々があれやこれやと考えてしまいたくなる魅力と話題が尽きない人物であることには間違いないようである。

私個人の勝手な思いとしては、「言い間違っちゃたよ」と笑うコロンブスも、十分に魅力的なのだけれど。

唐辛子を召し上がる機会がありましたら、ちらりと、お好きなコロンブスを自由に想像して楽しんでいただけましたら幸いです。

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梅見月に見る梅から広がる春。

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次の予定まで時間が空いたため、その場から一番近くにある神社へ散策に向かった。

その日は、一段と冷え込みが厳しい日だったけれど、長く続く参道を歩いていると、体の内側からぽかぽかとした熱が広がるのを感じられた。

首にぐるぐると巻いていたストールを取り除くと、風の冷たさが心地よく、自然と呼吸が深くなった。

大木に囲まれた敷地内には、たくさんの梅の木も植えられていた。

普段であれば枝木を見ただけでは、その木が梅の木だとまでは判断できないのだけれど、

その日は枝先に、白や赤、桃色をした梅の花が点在していたため、そうなのだと分かった。

満開になるには、もう少々時間を要する梅の花だったけれど、2月の異名に梅見月(むめみづき)というものがあることも頷くことができるような、優しい景色だった。

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梅と言えば、松竹梅という言葉がある。

近年では、ものごとをランク付けする際に用いたり、ランク付けをあからさまにしないために用いられたりと、扱い方は使う側に委ねられている言葉である。

しかし、この言葉が初めて中国から初めて伝わってきたときは、歳寒三友(さいかんのさんゆう/さいかんさんゆう)という絵画の考え方、絵画のお題として伝わってきたと言われている。

歳寒三友(さいかんのさんゆう/さいかんさんゆう)、聞きなれない上に舌を噛んでしまいそうな言葉だけれど、

これは古の中国で多くの画家たちが、絵を描く際のお題として好んだものなのだそう。

歳寒三友(さいかんのさんゆう/さいかんさんゆう)を簡単に言い替えるならば、寒い時季に友にすべき3つのものという意味で、具体的には、松、竹、梅がこの3つを指すという。

古の中国の画家たちが描いた作品を目にする機会は、そう多くはないけれど、意識して見てみると、松竹梅の全てが盛り込まれた作品や、各々にフォーカスした作品が多いという。

もちろん日本にもこの意味として伝わってきたため、日本人画家たちによって描かれた作品や和歌にも、松竹梅にフォーカスしたものが多々あるのだけれど、

日本では、絵のお題としての歳寒三友(さいかんのさんゆう/さいかんさんゆう)よりは、

「松」の性質である落葉しない様子からは不老不死や忍耐強さ、長寿を感じ、「竹」の枯れない様や真直ぐ伸びる性質からは子孫繁栄を、

「梅」の厳しい寒さにも負けずに花を咲かせる様子からは、生命力や長寿、気品や気高さといったものを感じたことから縁起物としての用途が主軸になったようである。

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そのようなことを頭の片隅で思い出しながら神社内を散策していると、深い赤色が素敵な梅の花のそばに、うぐいす色をした鳥が止まっていた。

直ぐに飛び立ってしまったため、その鳥がウグイスだったのか、メジロだったのかは分からないままだけれど、自然が放つ色のコントラストの美しいこと。

中途半端に空いた時間だったけれど、またひとつ春を見つけられた気がした。

梅の花を目にする機会、もしくは飲食店などで「松竹梅」の文字に触れる機会がありましたら、

頭の片隅で今回のお話をちらりと思いだしていただけましたら幸いです。

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無性にカレーを欲するときに体が出しているSOSとは?

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無性にカレーを欲するときがある。

あのスパイシーな香りに誘われてという場合もあるのだけれど、今回は突如として体がカレーを欲するときの話である。

今から7、8年ほど前だっただろうか。

医療従事者である知人との何気ない会話の中で、最近何だか無償にカレーを欲していると漏らしたところ、いつから?と返ってきた。

多分、2、3日前からだと思うのだけれど、何となく食べるタイミングを逃していて、と世間話として流れていくであろう返事をしたのだけれど、

その知人は真顔で、今夜はカレーにした方がいいよと言った。

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幸せのレシピ集では、過去にも無性に〇〇が食べたくなったときには、体が○○を欲しているサインだというような話題に触れたことがあるのですが、

今回は、無性にカレーを欲する体が私たちに知らせてくれていることは何?というテーマでございます。

ご興味ありましたら、ちらりとのぞいていってくださいませ。

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結論からお伝えしますと、無性にカレーを欲しているときというのは、風邪をひきかけているときなのだそう。

風邪のウイルスが体内に侵入すると免疫細胞がウイルスと闘うために活動し始めますが、この免疫細胞のホーム、基地とでも言っておきましょうか。

その場所が肝臓です。

カレーに含まれているスパイスのひとつ、ターメリック(ウコン)には肝臓機能をアップさせる成分が含まれているのだそう。

私たちの体は、カレーを食べたときに肝臓機能がアップすることを経験として覚えており、

風邪のウイルスが体内に侵入すると肝臓機能をアップさせて免疫細胞たちがフルパワーで活動できるよう、体が本能的にカレーを欲するというのです。

このような理由から、免疫細胞がフルパワーで風邪ウイルスと闘うために必要なスパイスは、ターメリック(ウコン)ではありますが、

ご存知の通りカレーに使われているスパイスや食材は、体を芯から温めたり、血の巡りを良くしたり、免疫力をアップさせる他にも、

食欲を増進させたり、消化を助けたり、体内にある有害物質を体外へ排出することにも長けているため、カレーは風邪ウイルス退治にぴったりのメニューなのだそう。

しかし、私のように、体からサインが出ているにも関わらず、食べるタイミングを逃してしまってなどと言いわけをして放置してしまいますと、

体が出してくれたサインが無駄になってしまうため、無性にカレーを食べたいと思ったときには、その気持ちに従っておいて損はないのだそう。

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風邪ウイルスと闘うにはホーム、基地である肝臓のコンディションが気になるところですが、

肝臓は体内にある有害物質を処理したり、アルコールを処理する場所でもあります。

お酒を召し上がる機会が多い方や、ご家族の中にお酒好きがいらっしゃるご家庭では、時々カレーを召し上がって、

免疫力をアップさせたり、お疲れ気味の肝臓を癒すなどしておくと良いのではないかと思います。

いくら風邪ウイルス退治に力を発揮してくれるメニューだとは言え、風邪でぐったりしている状態のときに口にするには重めのメニューですので、

早め早めに、体からのサインに応えてあげてくださいませ。

もちろん、この話を聴いてからのワタクシは、体からのサインにすぐ応えるようになりました。

日々を健やかに過ごすための、何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。

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新しい相棒を手に思ったこと。

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先日、スマートフォンの機種変更をした。

大きな不具合が生じた訳ではないのだけれど、前回の機種変更時は、スマートフォンが突然だんまりを決め込んで動かなくなったことから変更するに至ったため、

今回は、そうなる前に自主的に早期変更したわけである。

新しい相棒の扱いにも慣れた頃だ。

友人へ送るメッセージをしたためている途中で「とん」と平仮名を入力したところ、予測変換機能が働き「頓珍漢」という漢字が登場した。

ん?漢方薬の名前みたいな字並びだと思いつつ、今一度その文字を目で追った。

「とんちんかん」と読めるけれど、この表記で合っているのかしら。という素朴な疑問から調べてみると、「とんちんかん」は「頓珍漢」と表記するのだと改めて知った。

それにしても「とんちんかん」という言葉、随分と久しぶりに目にしたけれど、今でも需要はあるのだろうかと余計なお世話的思考を巡らせながら、ついでに語源などをのぞいてみることにした。

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「とんちんかん」と言えば、言動が的外れである様や、ちぐはぐな様、そのような人などを表現する言葉だけれど、

もとは、鍛冶屋のハンマー、いやここでは槌(つち)という表現の方が相応しいだろうか。

その、槌の音を真似た擬音語なのだそう。

鍛冶屋の親方がリズミカルに鉄を打って刃物か何かを作っている様子を想像していただきたいのだけれど、

その親方が鉄を打つ合間、合間に、弟子も槌を打ち、交互に鉄を打つ作業がある。

このとき、お互いの呼吸が合えば、音やリズムにズレが生じることはないけれど、ズレが生じたときのリズムが崩れたときの音を真似たものが「とんちんかん」という擬音語だという。

そして、この状況から、言動が的外れである様や、ちぐはぐな様、そのような人などを表現する際に使われる言葉として定着したようだ。

では、どうして「頓珍漢」と書き記すのかということだけれど、ここには大した意味は込められておらず、単なる当て字なのだそう。

それならば、もともと擬音語なのだから、わざわざ漢字を当てなくても……と思ったのだけれど、このような見当違いも含めて「とんちんかん(頓珍漢)」という表現なのかもしれないと、勝手に思ったりもして。

日本には、「とんちんかん」のような響きの言葉が多数ある。

私の脳内にぱっと思い浮かんだ言葉は「あんぽんたん」で、こちらもきっと、似たような着地点なのだろうと勝手に予測したのだけれど、意外にもこちらは、しっかりとした語源を持っていた。

スマートフォンの予測変換機能の進化には目を見張るものがあるけれど、私自身の予測機能はまだまだのようである。

新しい相棒を手にそのようなことを思った日。

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季節の変わり目に黒米のチカラを借りてみてはいかがでしょう。

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雑穀を切らしていることを思い出し、外出ついでに購入して帰ることにした。

毎日口にしているわけではないのだけれど、体内環境を整えたいときに白米に混ぜたり、

サラダやスープの具、パンケーキを焼く際に生地に混ぜ込む具などとして使うなど、何かと重宝するため常備率が高い食材である。

健康ブームのおかげなのだろうけれど、十五種類ほど混ぜられたものや、単品のものなど、好みや気分、用途で選ぶことができるようになり、楽しみ方の幅も年々広がっているように思う。

その日は、陳列棚でひと際目立っていた「黒米(くろごめ/くろまい/こくまい)」を買って帰ることにした。

生まれて初めて黒米を購入したときは、黒米の量とそのお値段のギャップに驚いたことを覚えている。

しかし、冷静に考えてみれば、1度に使う黒米の量は白米1合に対して大さじ1杯程度で十分なので驚くほどではないのだと分かるのだけれど、

雑穀の中でも、何となくスペシャルな雰囲気を放っているように見えるのは、あの世界三大美女の一人である楊貴妃も好んで食べていたお米だからだろうか、と思ったりもする。

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黒米は、本来のお赤飯に使われていた赤米と、希少価値が高く幻の米と呼ばれる緑米と共に古代米と呼ばれている。

古代米は、白米と比べると消化されにくいため、よく噛んで食べなくてはいけないのだけれど、

プチプチとした食感と、よく噛んで食べることによって得られる満腹感も人気の理由だ。

しかし、一番の理由はやはり、その栄養価の高さである。

黒米は、薬米と呼ばれ漢方薬としても使われていたくらい栄養価が高いお米。

例えば、黒米を炊くと紫色の艶やかな色に染まるけれど、あの紫色は眼精疲労の緩和や抗酸化作用、美肌に働くと言われているアントシアニンである。

更に、体内に溜め込んでいる余分な塩分を排出して浮腫みを緩和したり、高血圧を予防するカリウムやミネラルやビタミンB1を白米の5~7倍ほど含んでいると言われているため、

白米に少しだけ混ぜ込むだけで、お茶碗1杯のご飯に含まれる栄養価がぐーっと上がり、食卓の栄養バランスを整えたり、底上げしてくれるお米だ。

ご飯と言えば、血糖値を気にして控えているという方もいらっしゃるけれど、

黒米は糖質の吸収に時間がかかるため、血糖値の上昇が緩やかなのも魅力なのではないかと思う。

今回の私の目的は、眼精疲労を緩和させつつ、体内環境を手軽に幅広く整えることが一番の目的なのだけれど、

身も心も軽やかになった状態で春を満喫したいという思いもあるため、

体の浮腫みやデトックスにも繋がる黒米を選ぶことにした。

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白米に少量の黒米を混ぜるだけで、家族全員の体内環境を整えることができます。

季節の変わり目は、体調もお肌も揺らぎやすい時期ですので、

楊貴妃気分で、黒米を使った美味しいカラダサポートなどいかがでしょうか。

何かしらのヒントや閃きのきっかけにしていただけましたら幸いです。

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今年の「ひなあられ」は3色タイプと4色タイプどちらを選びますか?

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今年は少し出遅れてしまったのだけれど、2月も半ばを過ぎた頃、うさぎ雛を出した。

今年もこうして、取り出して飾ることができる状況に感謝しつつ、リビングの一角に並べた。

桜木や菜の花は手配済なので、到着を待って飾ることにした。

一時期は、全ての準備が整った段階で一斉に飾り付けをしていたこともあったのだけれど、

自分が自分に対して発する「準備をしなければならない」という妙なプレッシャーを感じることが面倒になり、

早々に、準備ができた順に飾ることにし、準備から完成形までの形を楽しむスタイルに変えた。

自分を縛っている鎖のようなものは、意外と簡単に自分自身で取り除けるのだなと思う。

その鎖に手をかけるまでに時間がかかることもあるけれど、手をかけてしまえば、こっちのものである。

そのようなことも経て、現在のスタイルに落ち着いてから随分と年月が経った我が家のひな祭りであるが、年々、うさぎ雛との再会が早まっているように感じている。

年に一度の再会を嬉しく思いつつも、「何なのだろうか、この時間の経過スピードは」と妙にドキドキするこの頃だ。

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ひな祭りは、お雛様に春の景色を見せてあげる「ひなの国見せ」という風習である。

今でいうとこころのピクニックやBBQに、子どもたちがお人形を持参するようなイメージだ。

そして、そのときに口にするものは春のご馳走なのだけれど、その中には「ひなあられ」もある。

この話題は、過去にも触れておりますので簡単におさらいすると、

「ひなあられ」は、菱餅を砕いて作ったという説があることから、一般的には菱餅と同じように緑、白、桃色であることが多い。

この色には、菱餅に使われている色の意味がそのまま反映されており、

(白)い雪の下には(緑)色の新芽が芽吹き(桃)の花が咲く、春の訪れを感じる景色を表しているのだけれど、

この景色は生命力を、緑色は健康を、白は清浄を、桃色は魔除けを同時に表している。

だから、「ひなあられ」の色にも同じ意味が反映されていることになる。

しかし、中にはもう一色、黄色いあられが混ざった「ひなあられ」を目にすることがある。

より華やかなあられにしたかったのでは?と思ってしまいそうになるのだけれど、

この4色タイプのあられには、4色タイプならではの意味があり、各々の色が表しているのは日本の四季なのだそう。

桃色は桜咲く春を、緑色は草木が生い茂る夏を、黄色は紅葉が美し秋を表し、白は雪が舞う冬を。

そしてここには、子どもが、四季を通して(1年間)健やかに幸せに過ごせるようにという願いが込められているのだとか。

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私は、大は小を兼ねるということで、欲張って華やかな4色タイプを。

更に東の甘いあられと、西のしょっぱいあられの両方を用意して、春の訪れを祝いたいと思っております。

「ひなあられ」にも地域性がありますので、目にするもの、口にするもの、してきたものもそれぞれだとは思いますが、

選んで味わうことができる機会がありましたら、3色タイプ、4色タイプ、お好みで選び取ってみてはいかがでしょうか。

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春を告げる甘く儚い香り。

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役所の前を通るとブロックで作られたプランターが、敷地をぐるりと取り囲むように配置してあった。

そこには、プランター内の土を耕したばかりだということが分かる柔らかそうな土が入っており、色鮮やかなパンジーが植えられていた。

街の中に少しずつ増え始めた色に目が留まる度に、春を待ち侘びる気持ちが沸々と湧いてくるように思う。

パンジーは、艶やか且つ個性的な表情を持った可愛らしいお花なのだけれど、私はパンジーを目にするとき、どういう訳だかスミレの花をセットで思い出すことが多い。

スミレは、パンジーやビオラなどの原種と言われている草花で、親戚のようなものなのだけれど、多分私は、若干、スミレ贔屓なのだろうということに最近気が付いた。

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スミレの花は小さく、茎もひ弱そうに見えるのだけれど、実はとても力強い生命力を持った草花で、厳しい環境下でも繁殖し、花を咲かせる特徴がある。

そして、私たちの視線は、花の方へと向かってしまいがちなのだけれど、葉っぱをよく見てみると水連の葉っぱのような丸い葉を持ち、この葉っぱが、なかなか愛らしいのである。

日本では草花といった扱いを受けることが多いスミレだけれど、ヨーロッパ辺りでは春を告げる花でメジャーな花のひとつだ。

特にフランスの南西部にあるトゥールーズという街は、スミレの花と縁が深い街で知られており、スミレの花をお砂糖でコーティングしたスミレの砂糖菓子が有名である。

そしてこの時季になると、更にスミレのブーケ、スミレの花をそのまま閉じ込めたキャンディーなど、様々なスミレ商品が登場し、すぐそばまで来ている春を教えてくれるのだ。

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以前の私にとって、スミレは可愛らしい草花でしかなかったのだけれど、

そう話す私に、お世話になっていた知人が、スミレの良さを教えてあげると言ってスミレのブーケを贈ってくださったことがあった。

数えきれないほどの量のスミレを贅沢に束ねたそれは、ずっしりと重く、パウダーのようなキャンディーのようなしっかりとした甘く、クラシカルな香りがした。

スミレの花を想像していただければ分かるのだけれど、スミレの茎は爪楊枝よりも細く華奢である。

これを、それなりの大きさ、ボリュームのブーケに仕立てるのだから、ヨーロッパでこの時季に用意されるスミレの量は、想像できないくらい膨大な量なのだろうと思う。

このスミレの香りは古から女性たちの憧れであり、今でもスミレの香りをした香水は多くの人に愛されている。

しかし、どうしてスミレと言えばフランスのトゥールーズという地なのか。

それは、古の時代のある兵士がこの土地に住んでいた恋人にスミレを贈ったことが始まりなり、この地でスミレの栽培が始まったのだとか。

スミレの香りはとても儚く、鼻をスミレに近づけて香りを拾ったとしても、その瞬間にさーっと香りが姿を消してしまう特徴がある。

スミレにはこのような特徴や背景があるため、多くの人がこの甘く儚い様に魅了され、外国製の香水にはスミレの香りを含むものが多いのかもしれない、と個人的には思っている。

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そろそろ日本でもスミレが咲き始める頃です。

スミレを目にする機会がありましたら、お好きなスタイルでスミレに触れてみてはいかがでしょうか。

その時のおともにでも、今回のお話をちらりと思い出していただけましたら幸いです。

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季節の移り変わりに山菜を食べるワケ。

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季節の移り変わりを感じながら苦味を盛るのは、この時季のちょっとした楽しみである。

すっかり冬仕様が定着しきっている体を、スムースに春仕様の体へと変えていくコツのひとつに「山菜を食べる」という方法がある。

山菜を食べるだけで?と思ってしまうけれど、冬眠から目覚めたクマも、まず最初にフキノトウを口にして体を目覚めさせるそうだ。

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山菜の苦味には、冬の寒さによって縮こまっていた体に刺激を与えて、体を春仕様にするためのスイッチを押してくれる力があるという。

山菜でスイッチを押し、山菜をはじめとする春野菜を積極的に摂ることで、

冬の間に体内に溜め込んだ脂肪や毒素、老廃物といった不要なものが体の外へ押し出されるのだけれど、

この時、不要なものと一緒に、冬から春にかけて溜め込んでしまった疲れも取り除かれるため、春仕様に変わった体は軽やかに感じられるのだ。

中には何も感じられないという方もいらっしゃるけれど、小さな不調を感じることなく春を過ごすことができている時点で、体の機能が働いてスムースに、冬仕様から春仕様に切り替わった印でもあるように思う。

先人たちはこのような、本能的な機能が私たちの体に備わっていることを知っていたのだろう。

「春には苦みを盛れ」という言葉を残してくれている。

これは、大量に山菜を食べなくてはいけないというようなことではなく、

春の山菜、春野菜と一口に言っても様々な種類があるため、少しずつ楽しみながら口にして、本格的な春を迎えても良いのではないかと思う。

山菜にトライして苦い……と感じられた時には、苦手だと思う気持ちを少しの間だけ脇に置き、「春スイッチON」と心の中で唱えてみてはいかがだろうか。

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せっかくなので、今回は「ふきのとう」のお話を少し。

苦味を苦手とする方は、「ふきのとう」の見た目の可愛らしさに油断して口にしますと、爽やかな苦味に面食らうこともありますが、あの苦味こそが「ふきのとう」からの贈り物です。

「ふきのとう」と「ふき」は収穫時期が異なるので別物だと思われがちなのですが、この2つは同じものです。

地上に顔を出したばかりのもの(ふきのとう)か、ぐんぐん伸びた茎の部分(ふき)かという違いです。

「ふきのとう」には、体内にたまっている余分な塩分を排出してくれたり、利尿作用をうながしてくれるカリウムが豊富なので、

外食続きの体や、味が濃いものがお好きな方、体の浮腫みを緩和させたい方にも嬉しい山菜です。

そして、あの苦味成分には、体を春仕様に切り替えること以外にも、

発がん性の物質を抑制したり、新陳代謝を促す性質があると言われていますので、

お嫌いでなければ、春の訪れを感じながら体内調整も兼ねて味わってみてはいかがでしょうか。

私も少しずつ春を告げてくれる食材を口にしているのですが、「ふきのとう」はまだですので、近々、まずは定番の天ぷらで楽しもうと目論んでおります。

今年の春も、程よく苦味を盛ってまいりましょ。

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