2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧
電車に揺られながら鞄の中をのぞくと、忍ばせておいたハンカチが目に入りニンマリとしてしまった。 TPOへ配慮したものもひと通り持ってはいるけれど、全てを取っ払って「ただただ好き」と感じたものに身を委ねる心地良さは、想像以上である。 「一枚の布…
体の電池が切れかけたものだから、その場から一番近い、軽食を摂ることができる喫茶店へ入った。 お昼時でもおやつ時でもない妙な時間帯だったけれど、飲み物とホットサンドを注文し、やっとひと息つける安堵感とともに、しばらくぼーっとすることにした。 …
今月に入ってから、涙活(るいかつ)という言葉を聞く機会が多い。 既に世の中に定着している言葉なので、今更ではあるのだけれど、涙活(るいかつ)とは、小説や漫画、映画などを読んだり観たりすることで涙を流すこと。 涙の研究は今も至る所で続けられている…
炊飯器から軽快なメロディーが流れ、ご飯の炊き上がりを知る。 キッチンへ行き、炊飯器をぱかっと開けたときの幸せな香りといったらない。 今年に入ってすぐのことだっただろうか。 買い替えたばかりの炊飯器の電源が炊飯の途中で切れる、という非常事態に度…
友人が、おすすめできるハンドクリームはないかと聞いてきた。 非常に強い肌を持っている友人なのだけれど、浴室内の鏡についたウロコ汚れ(水垢)を一掃しようと様々な専用洗剤を素手で扱っているうちに、友人曰く“人生最大の手荒れ”を招いてしまったのだそう…
自宅近くにある神社では、季節の果実酒がお神酒として販売されている。 その果実酒のファンである友人から、時間が出来たときでいいから手に入れておいてほしいと頼まれたのが、今年の節分過ぎである。 なかなか会えていないことを理由に、そのミッションを…
クリーニング店で順番待ちをしていると、私の前に並んでいる方の衣類をチェックしながら店員が言った。 漂白剤を袖口に直接つけてお洗濯をすることがありますか?と。 はい、と答えたお客さんに対して店員は右袖口付近の生地が擦れてしまうことがありますか…
テレビを点け、番組表を眺めていると、吹き替え版の洋画の台詞だと思うのだけれど、「何て虫がいい奴なんだよ」と聞こえてきた。 気になるような番組が無くテレビを消したのだけれど、「虫がいい」という言葉に登場する「虫」とは何ぞやと思った。 言葉の意…
この時季は、外の景色が日々変わっていく。 数日前には咲いていなかった花が咲いていたり、芽吹いていなかったはずの木の枝には、枝が見えなくなるほどの新芽が出ていたり、 散り終えた桜の花の後を引き継いだ若葉の色は、一層深みが増していて、ちょっとし…
キノコ類が好きで、よくまとめ買いをする。 下処理を済ませて混ぜ合わせたミックスキノコを冷凍しておくこともあるけれど、 2日ほどで食べきることができる量であれば、サラダやバゲッドのトッピング材料として予め、少量のフレーバーオイルで軽く炒めてお…
素敵な甘味処を見つけた。 新しくできたお店だったのだけれど、以前そこに何があったのか分からない自分に少し驚いた。 毎日ではないにしても、週に一度か十日に一度くらいの頻度で通っていた道沿いである。 例のガムの出番だろうか……、ついそのようなことが…
久しぶりにフリーズドライ加工してある柚子皮を見つけたため、買うことにした。 商品による当たりはずれがなく何かと使えるため、見つけたときに買うようにしている一品である。 このような捨てられることが多い皮部分を使った食材、柚子皮や陳皮と呼ばれる…
先日、記憶力を維持するガムというものに遭遇したのだけれど、未だ実物を手に取ることができずにいる。 そのような話を友人にしたところ、話題はガムに関する迷信のような話へと及んだ。 友人は子どもの頃、ガムを吐き出さずに飲み込んでしまったらお腹の中…
歯を磨きながら、いつの間にか傷が塞がっていることに気が付いた。 今年の春先、数年ぶりに重い腰を上げて歯科クリニックへ行った。 歯科嫌いな私にしては、よくやったと褒めるに値する、春一番の出来事である。 引っ越しが続いたこともあってかかりつけ医を…
受け取ることを避けたポケットティッシュをバッグの中にポンッと放り込まれた。 その日はバッグの上部がパカッと開いたトートタイプを使っていたのだけれど、そのタイミングの計り方、スローイング、一切の無駄が無い動きに感服し、思わず振り返って会釈をし…