2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧
ある日の食事会の席で、 「しおれたレタスに瑞々しさを取り戻すにはどうしたらいいと思う?」という質問が投げかけられた。 わざわざ投げかけるくらいだから「冷水に浸す」といった ありきたりな答えではないのだろうと思った。 答えに困っていると、 50度…
書斎の窓を全て開け放って、溜まりに溜まっていた資料の断捨離をしていたときのこと。 外から子どもたちの弾むような笑い声が聞こえた。 その声を耳にして初めて、その日が日曜日だと気付いた穏やかな午前中、のはずだった。 次の瞬間、子どもたちの悲鳴にも…
ここ数日、外を歩いていると散歩中の柴犬とすれ違うことが多かった。 艶やかな毛並みとキュッと上がったお尻の上に クルッと軽く渦を巻いたご自慢の尻尾を乗せてリズミカルに歩く姿には、しばしば目を奪われる。 私も子どもの頃、柴犬を飼っていたことがある…
時々、明確な答えのない質問を受けることがあります。 数か月ほど前は、本日のタイトルでもある「○○してくださり」と「○○していただき」はどちらが正しいのか?と友人に尋ねられました。 急にどうしたのかと尋ね返したところ、「この場面では“○○してくださり…
暗い夜道を歩いていると目の前に、それはそれは素敵なクレセントムーン(三日月)が浮かんでいた。 お月様が究極まで欠けた、細くて大人びた艶のあるクレセントムーン。 本来、お月様は欠けてなどいないのだけれども、 勝手なもので欠け始めただの、満ちはじめ…
先日、街中を歩いていると幾度も“こしあん”の“ぼたもち”が目に飛び込んできたのです。 何度目かの“ぼたもち”を見かけた時に、「あ、そろそろお彼岸か」と気付きまして、 なかなかお墓参りへ行くことができない遠方のご先祖様たちへ思いを馳せたところでござ…
新しい靴は持ち主を素敵な世界へと誘ってくれると言われているけれど、 新しい靴に足を入れる瞬間のあの気分の高揚が、 正しく誘われ始めた“しるし”なのかもしれない。 それを私の本能が感じとってのことなのかは分からないけれど、 あの瞬間、私は少しだけ…
すっかり世の中に定着したオケージョンと言う言葉。 書店内を歩き回っていたのですが季節柄なのでしょう、 私も紙面上にて、この言葉を何度も目にしました。 このように旬の匂いをまとって広がった言葉は、 見聞きしているうちに何となく分かったつもりにな…
私たちは朝起きてから眠りにつくまでの間に多くの情報をインプットしている。 それは、自分が感じている以上、想像する以上の量だろう。 人は忘れる生き物だという。 人は忘れることができるからこそ生きていけるのだという。 確かにそうだとも思う。 朝考え…
先日、泡のたたない粉シャンプーなるものを初めて経験し、 「私は、あわっあわで髪の毛が包まれるあの感触が好きなのだ」 と気が付いた柊希が、最近、密かに楽しんでいる世界をご紹介させていただきたいと思っております。 お時間ありましたら、覗いて行って…
飲み物を手にテラス席へと移動した。 まだ少しだけ吹く風を冷たいと感じた私はバッグの中からストールを取り出し、 首元にくるくるっと巻き付けた。 バッグの中を整えようとして目に入ったのはジャガイモだった。 カフェへ来る途中、通りかかった八百屋の店…
20メートル程先でご年配の女性が辺りをきょろきょろと見渡している様子が視界に入った。 待ち合わせだろうか、何かお困りだろうか、そう思いつつ歩いていたのだけれど 一向に進みだす気配がないことが気になり通り過ぎる前に声をかけてみた。 すると、「こ…
韓国と言えば美容と健康に対する意識が高い国としても知られております。 そのような中、昨年から今年にかけて何かと韓国とのご縁が続いており、 私自身、韓国のものごとに触れる機会が多くなっておりました。 少しずつ気温も上がり、薄着の季節もすぐそばま…
目を閉じたままシャカシャカシャカと歯を磨きながら、 ふと、私の親知らずは何本残っていたかしら、と思った。 この様子では、もう生えてはこないだろうけれど、 あの痛みを思い出すだけで全身の細胞が縮み上がるような気がするのだ。 いつだっただろうか。 …
その日は、春物のコートを軽く羽織り、気分転換にと近所のコンビニへ向かいました。 もう少しだけ厚みのあるものを羽織ればよかったかしら、 そのような事を思ったのも束の間、数百メートル歩いた頃には程よく体温が上昇しておりました。 それはまるで縮こま…
私は自宅で上白糖やグラニュー糖を一切使用しないため、 自宅に常備している甘味料は使用頻度の高い順に、 ハチミツ、甜菜糖、オリゴ糖、メープルシロップ、和三盆といったラインナップ。 底をつきそうなハチミツがあったため、空き時間にふらりとハチミツ専…
先日、見知らぬ女性に声をかけられた。 訊ねられたことに答えた後、その女性が言った。 「私はもう姥桜(うばざくら)だから」と。 「もう」と言う言葉から、その女性が謙遜されたことは直ぐに分かったのだけれども、 「姥桜(うばざくら)」という言葉がネガテ…
その日は、江戸時代前期の俳諧師・松尾芭蕉の作品を振り返る必要に迫られて 時折、舟を漕ぎつつ彼の作品を読み返していた。 それなりに歳を重ねてきているだけのことはあるようで、 学生の頃よりは作品について感じ取ることができる部分も見える景色も増えた…
何となくテレビを眺めていたら、美味しそうな四川料理の紹介が始まった。 あの食欲をそそられる真っ赤な色に視線が釘付けになった。 以前住んでいたところは歩いて2分ほどの場所に本格的な四川料理のお店があった。 家で作る四川料理もいいけれど、本場の方…
朝焼けの空の空を眺めながら濃い目に淹れたルイボスティーを飲んでいた。 空に浮かぶ雲がほんのりと薄桃色に染まっていて、 まるでバラの花びらを撒いたかのような空をしていた。 そう言えば、明け方まで触れていた天然石も、こんな風に柔らかい色をしていた…
外はまだ少し冷たさが残ってはいるものの、 明るい色味のお洋服に袖を通すと気分がぐっと春に傾きます。 数日前から今シーズンお世話になったお気に入りを着納めしつつ、 本格的に衣替えをはじめました。 普段、コート類はクリーニングに出しているのですが…
今年もあっという間にひな祭りが過ぎてしまいましたが、 皆さんのお宅では春の訪れを、どのようにお祝いされたのでしょうか。 ひな祭りは女の子だけのものというわけではなく、 春をお迎えできることを喜んで、皆が笑顔で過ごせるように願う機会でもあります…
もう大人ですもの、立食パーティーでのお作法は大丈夫。そう思ってはいても、 実際、その場に立ってみると自分の振る舞いが正しいのかどうか急に不安になった、 という経験は誰もが1度くらいはあるのではないでしょうか。 春はパーティーシーズンでもありま…
数人で食事をしていたときのこと。 子どもの頃はお酒なんで苦くてマズイものだと思っていたけれど、 いつのまにか美味しいと感じるようになるのだから不思議なものだ、という話になったのです。 そこから話題は、食べ物の好き嫌いは、 いつ頃どのようにして…
皆さんは日常の中で「爆笑」、「失笑」という言葉を使うことはありますか? 私は、この2つの言葉を使うとき、耳にするとき、意識がキュッと小さく反応します。 「言葉は生きている」とお話させていただくことが多いのですが、 この言葉たちにも生命力のよう…
エスカレーターを駆け上がりホームに到着したての電車に飛び乗った。 帰宅ラッシュには少しだけ早い時間帯だと思ったのだけれども、 その電車内はラッシュと言えるくらいには混雑していた。 1日歩き回った程よい疲労感をまとい電車に揺られていると 背後か…
ホワイトデーを前にしてワタクシ、 毎年バレンタインデーにチョコレートなどを贈ってくれる 遠方に住む友人へのお返しを考え始めたところです。 相手の喜ぶ顔を想像しながら考える楽しい時間でもあるのだけれど、 趣味嗜好を知り尽くしているからこその難し…
幸せのレシピ集では毎月、 その月にお誕生日を迎えるレディーの皆さんをお祝いする気持ちを込めまして いくつか定められている誕生石の中から天然石を1つ選んで、 その天然石に因んだ様々なお話しを少しずつご紹介してまいりました。 今年は2回目のお祝い…
風が冷たい日もありますが、春ならではの話題も増え、季節につられて気持ちも弾みますね。 3月のことを和風月名では「弥生(やよい)」、英語では「マーチ(March)」と申しますね。 今回も和風月名をきっかけに、普段はあまり覗くことない世界をちらりと旅して…