読書気分で要点だけをつまみ食い
おっと、少年よ。それを言ってはお母さんが大変なのでは……。 ある日の皮膚科と小児内科を受診できる近所の病院でのひとこまだ。 温かみのある木目調の院内は、 よくある病院の白が解き放つ緊張感が程よく緩和されており、 小児科を受診する為に待っている子…
毎月、和風月名に触れさせていただいているのですが、 あっという間に9回目の9月を迎えました。 人は、同じ時間を過ごしているようでいて、 その感じ方や受け止め方は人それぞれでございます。 今月も健やかに、しなやかに、時を重ねられたなら。と思う今…
その夜は、とても眠くて、ベッドに潜り込むと同時に眠りについたはずなのだけれども、 数十分ほどでパチリと目が覚めてしまった。 何とか眠り直そうとしてみたけれど、 そうすればするほど頭の中が冴えていくようで、私は潔く眠ることをやめた。 暗がりの中…
近所にサクッとした食感のクロワッサン生地が特徴のたい焼き専門店があるのです。 以前は、昔ながらのたい焼きと、 冷やして食べるたい焼きを売っていたはずなのだけれども……。と思いつつ、 クロワッサン生地の上に垂らされたキャラメルソースの甘い香りに後…
あまり増やさないように気を付けているものの中に、「お箸置き」がある。 我が家では、毎日使うアイテムで、季節やお料理、 その日の気分やお客様の年齢などによっても使い分けるため、たくさんあっても困りはしない。 だけれども、食事の回数は、どんなに多…
先日、第45代アメリカ合衆国大統領であるドナルド・トランプ氏の名を出したからだろうか。 最近の私は「トランプ」という言葉が鍵となり、 カードゲームで使用するトランプ絡みの様々な記憶が引き出されている。 トランプゲームは老若男女を問わず、 国内…
休憩ついでに、あるカタログをペラペラと捲っていた。 ウェブカタログも多くなってきているけれど、 限りある資源を使ってゴミを出してしまうということと処分する手間を除いては、 紙を捲るときの指先の感触と紙の音はなかなか良いものだと思っている。 つ…
朝から調べ物をしておりました。 つい、いつもの癖で気になることを数珠繋ぎに辿っておりましたら、 随分と本題から逸れ、気付けば「三国志」を手に取っていたのでございます。 わたくし、特段、三国志に魅せられているとか、 三国志は私の愛読書だというよ…
日本では夫婦の相手側、片割れのことを 配偶者、伴侶、パートナー、相棒、などと表現することがありますが、 英語圏では主に夫婦のことをベターハーフ(Better Half)と表現します。 夫婦のことを指しはするものの、男女間に限らず使うことができる表現です。 …
出かけついでに立ち寄るスーパーがあるのだけれど、そのには生産者の顔が見える野菜コーナーがある。 形は少々不格好だけれども、無農薬だったり、朝採れのものだったり、 旬をより強く感じられる野菜が多いため、つい覗いてしまうのだ。 その日、私の目に強…
古い映画のワンシーンに、子どもたちが指切りげんまんをしている画があった。 「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲まーす、指切った」というあれだ。 子どもたちの無邪気な声に紛れるようにして解き放たれる歌詞の内容は、 少しだけ私の背筋を冷たくする。…
多くの方が、子どもの頃に一度は読んだことがある『千夜一夜物語/アラビアンナイト』には、 魅力的な人物が数多く登場します。 特にアラジン、アリババ、シンドバッドはお馴染みですので、 彼らのストーリーならば名シーンがパッと思い浮かぶ、という方も多…
美味しそうなサーモンの切り身が手に入り、どう調理してくれようかと眺めていると、 ある日の出来事を思い出した。 週に一度だけ、ボランティアでイギリスの小学校へ書道を教えに行っていたことがある。 そのことがきっかっけとなり、プライベートでも学校の…
日本人はカレー好きだなと思うのです。 例えば、海の幸や山の幸といったご馳走を思う存分食べた旅行帰りに降り立った空港や駅。 どこからともなく漂ってくる、あのスパイシーな香りに、 十分に満たされているはずの胃袋が「んっ?」と、ほんの少し反応したこ…
鳥のさえずりのアラームを止め、しばらく微睡んでいたある日の朝。 脳内にぼんやりと浮かぶ夢の残像、太陽のモチーフの正体が気になり、 ベッドを抜け出し画集や写真集などをペラペラと捲っていた。 どこかで目にしたことがあるモチーフであることには間違い…
電車移動をしていたときのこと。 何をするでもなく、飽きもせず、 ただボーっと通路を挟んで乗客の肩越しに流れる景色を見ていた。 どれくらいの時間が経ったのだろうか、びっしと埋まっていた座席に空席が目立つようになった。 そのようなことを思っている…
友人が、最近気に入っているボディークリームがあるのだと口火を切ったことがありました。 なんでも、これまで使用していたものとは少しだけ香りの系統が異なるのだとか。 そして、自分が魅せられている香りの正体を突き止めたいのだけれど、たくさんの精油…
先日、道端に咲くスズランを発見。 人通りが無かったこともあり、しばし足を止めておりました。 お庭やフラワーショップではなく道端で見ることができるなんて、と 少し得した気分で目的地へ向かいながら私の脳内はスズランのことでいっぱい。 小さな鈴が並…
先日、泡のたたない粉シャンプーなるものを初めて経験し、 「私は、あわっあわで髪の毛が包まれるあの感触が好きなのだ」 と気が付いた柊希が、最近、密かに楽しんでいる世界をご紹介させていただきたいと思っております。 お時間ありましたら、覗いて行って…
ホワイトデーを前にしてワタクシ、 毎年バレンタインデーにチョコレートなどを贈ってくれる 遠方に住む友人へのお返しを考え始めたところです。 相手の喜ぶ顔を想像しながら考える楽しい時間でもあるのだけれど、 趣味嗜好を知り尽くしているからこその難し…
エスカレーターを駆け上がりホームに到着したての電車に飛び乗った。 帰宅ラッシュには少しだけ早い時間帯だと思ったのだけれども、 その電車内はラッシュと言えるくらいには混雑していた。 1日歩き回った程よい疲労感をまとい電車に揺られていると 背後か…
世の中にはタイミングと言うものが存在します。 良いタイミングもあれば、 よりによって、どうしてこのタイミングで?というようなことも時に起こります。 先日、後者のような出来事が私の身にふりかかりました。 差し入れにと、とても美味しそうなお饅頭が…
歯科医院の待合室で少し緊張気味に順番待ちをしていたときのこと。 治療を終えて安堵の笑みを浮かべた小学生くらいの男の子が 私の近くに座っていた母親の横に滑り込むようにして座ったのです。 治療中の緊張が解れたのか男の子は急におしゃべりになり、 学…
学生の頃、マニアックな趣味をもった友人に囲まれていたのだけれど、その中に無類の漱石好きがいた。 文豪、夏目漱石好きだと聞けば本好きなのだろうというイメージを抱いてしまうけれど 彼女は頑なに「違う」と言っていた。 そして、漱石好きになったきっか…
こちらでは時々、国内外の神話の世界を柊希目線でご紹介させていただいております。 神話の世界を覗くことも楽しいのですが、 今回は神話の世界を通して私たちの身近にある神社仏閣や、 旅行で足を運んだ神社仏閣に祀られている神様の得意技が どのような類…
真冬のひざ掛けを使いつつ、 春色を含んだ陽射しを感じながらお茶をいただいていると 嬉しいお知らせが舞い込んだ。 それは春の足音のようにも感じられて私の気分を二重に弾ませた。 久しぶりに色々な話をしていたのだけれど、 伯父と叔父、伯母と叔母を使い…
駅構内にあるエスカレーターに乗り、 「(風が無ければもっと暖かいのに)」そのようなありきたりなことを思いながら ガラス越しの景色をぼんやりと眺めていた。 すると背後からドシドシドシッと重みのある足音が聞こえ、 足音の主は私の目の前のスペースに入…
この時季に咲くお花の中に、 小さいけれど寒さに負けずにイキイキと咲いて見せてくれる水仙があります。 今回は、寒い時期にぽっと春を先取りしたように咲く「水仙」が持つエピソードを 画像と共にご紹介したいと思います。 どうして画像と共になのかと申し…
気にしていなければ見過ごしてしまうことも多いのですが、 年末から春先まで、だるまを目にする機会が増えていることにお気づきでしょうか。 だるまと言えば群馬県高崎市にある達磨寺(正式名称:少林山達磨寺)が有名で、 年が明けて1週間ほどしますと高崎だ…
タクシー乗り場で順番待ちをしていた時の事。 私の少し後ろに並んでいるおじいさん達の楽しそうなお喋りが耳に届いておりました。 声が大きいなとは思ったものの忘年会と称して久しぶりに顔を合わせたのかもしれません。 振り返りはしなかったのでお顔の表情…