幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

日常

ミツバチから数珠繋ぎ。

一斉に開花した沈丁花にミツバチが集まっていた。 ミツバチの群れを横目に思わず沈丁花との間に距離を取ってしまったけれど、久しぶりに耳にしたミツバチの羽音と沈丁花の深く爽やかな香りに少し気分が高揚した。 近年、ミツバチが大量死したり大量失踪した…

雛人形にも第二の人生があるようだ。

ひな祭りのお飾りとして準備した生け花を片付けた。 暖冬の影響か、私が部屋を暖めすぎていたからなのか、今年の春告げ花たちは駆け足で咲き散っていった。 あっという間だったけれど、春色や各々の甘い香りなど十分に楽しませてもらったように思う。 うさぎ…

選択肢はひとつではない。

先日まで消毒関連の商品が完売していたドラッグストアに商品が入荷していた。 目立つところには、一人一点限りという貼り紙があったけれど、急ピッチで製造に取り組んでくださっている方々のおかげなのだろうと思った。 私のこの日の目的は目薬の調達だった…

スミレとアリの言葉なき契約と、遠い記憶と。

自宅近くに、まだ一度も入店したことがない天然酵母パンを専門に扱うパン屋がある。 お店の前を通ると香ばしいパンの香りに誘われて、ふらりと中をのぞいてみたくなるのだけれど、タイミングが合わず、そのうちにと思いながら数カ月が経っている。 シンプル…

繋がっていた証の扱いも様々である。

へその緒って英語ある? 横断歩道ですれ違った方々から聞こえた声である。 日常会話の中では、登場回数が多いとは言い難いワードだったこともあり、正しく聞き取れていたのか自信はないけれど「へその緒」という英単語はあるのだろうか?と私も声の主に便乗…

菜の花色をした公園案内人は不死身です。

中途半端に空いた時間を調整することになったのだけれど、人混みに飛び込む気にはなれず、大きな公園内を散策してから目的地へ向かうことにした。 いつもであれば、犬の散歩やウォーキング、ランニングにボール遊びなど、多くの人で賑わっているのだけれど、…

目覚まし機能を備えた春雷って?

暖かい日、寒い日、パラパラと雨が降る日があったりもする、寒暖差激しいこの頃だけれども、ひと雨ごとに春が濃くなっているような気がして、季節が移り変わっていく過程はいいものだと思う。 その日は、立ち寄った書店で本を捲っていると「春雷(しゅんらい)…

気持ちは上を向いたまま、視線は足元近くへ。

街路樹の根元に、小指の爪の先ほどの小さな白い花が咲いていた。 管理会社によって植えられたものではなく、何処からか飛んできた雑草の種が、根を張り、芽を出し、咲かせた花である。 一つの存在に気が付くと、ここにも、あそこにもと、次々に白いそれが自…

頭の中が渋滞してきたら。

ぽっかりできた隙間時間は、出来るだけパソコンやスマートフォン、タブレットといった電子機器から距離を置きたいと思っている。 しかし、私の現実はと言えば、思ったそばから電話やメールが届いたことを知らせる着信音が鳴ったり、ちょっとした作業をスマー…

動き出した春に思ふこと。

手帳に印字してある七十二候は、春の兆しに誘われて草木が芽吹き始める頃を知らせる「草木萌動 (そうもくめばえいずる)」の時期に入っていた。 もうしばらくの間、地上にいる私たちはアウターを完全には手放せないように思うけれど、地中では既に気温が上が…

シャチホコ夫婦のオシゴト。

車窓から見える景色を眺めていると、戸建ての屋根の端に立派なシャチホコを飾っているお宅があった。 車窓内を一瞬と言ってもいいような早さで流れた景色だったこともあり、私が目にしたものが本当にシャチホコだったのかを確かめる術がないまま月日が過ぎた…

ドキリとする前に推測せよ!?

先週届けていただいた桃と桜、菜の花が着々と開花し始めた。 今回はお店の方のご厚意でピンク色のカーネーションも加えられており、優しい春の色合いがリビングを彩っている。 今にも開きそうなほどぷっくりと膨らんでいる桃の花の蕾はなかなか開かず、その…

あの方の幼少期に触れた日。

とある天満宮のそばにある信号機に足止めされていると、天満宮の敷地内から数名の学生服姿の少年が出てくるのが見えた。 この時季にお詣りをしているということは、受験を控えた学生だと思うのだけれど、一緒にお詣りにきた友人同士というような雰囲気はなく…

カイロで思い出す冬の記憶の一ページ。

使用期限が迫っているカイロを積極的に消費中の今季、改めて日本の便利さに感心している。 このような便利アイテムを手軽なお値段で購入できる国はそう多くはない。 私がかつて住んでいたイギリスの冬は寒く、冷たく、薄暗く。 気を抜いてしまうと、魂まで抜…

アンティークで繋がった日。

この時計も、こちらの時計も止まっている。 ジュエリーボックスを覗き込み、時計の健康診断とも言えるオーバーホールに出さなくてはと思いながら、数カ月が経過しているそれらを取り出しショップへ向かった。 どの時計も、年を重ねる中での節目、節目に私の…

興味深い存在を喰らう春。

春告げ食材のひとつであるホタルイカの旬がやってくる。 早いところでは、既に旬のホタルイカを口にし始めた頃だろうか。 ホタルイカは、親指ほどの背丈をしたイカなのだけれど、最近知った話によるとホタルイカは春に生まれ、一年という時間を過ごした翌年…

剥き方に個性あり。

食べ時を逃してしまったポンカンが4つ、ダイニングテーブルの上で瑞々しさを失いかけていた。 どうしたものかと眺めた末、使い切りのポンカンジャムを作ることにした。 作ると言っても、4つしかないポンカンで作るのだから作業時間は10分弱ほどである。 …

理髪店のフィギュアを外から眺めつつ。 

古い理髪店の前を通ると、窓際に漫画のキャラクターを模ったフィギュアが並べられていた。 それらは全て親指の長さほどの大きさのもので、ひとつひとつはそれほど大きいものではなかったけれど、床から天井まである窓の下半分ほどの面積を占めており、それな…

菜の花も春を待つ。

サラダに春を添えたくて、冷蔵庫から菜の花を取り出した。 ここで言うところの菜の花は菜種油をとるアブラナのことである。 いつだったか、野菜ソムリエの方に「菜の花」という呼び方は、アブラナ科の植物の総称なので、細かく言えばキャベツやブロッコリー…

陽だまりの贅沢。

リビングに大きな陽だまりができていた。 これ、私が好きなもののひとつである。 目を通す予定でいた期日間近の資料の全てを持って、この陽だまりの中に座った。 しばらくすると、太陽に温められた血液が全身を駆け巡る合図を送ってきたのか、足の指先がジン…

豆まきの光景と宝船。

先日の節分の日。 こんな声では鬼も福も無いのではないだろうかと思うような小声で、「鬼は外、福は内」と呟きながら豆を撒いた。 自分の中の鬼退治と福の呼び込みの意味での、自分目掛けて「鬼は外、福は内」も忘れずに。 そのような話を知人にしたところ、…

道すがらの月桂樹からの数珠繋ぎ。

時折、通り抜けに使わせていただいている自宅近くの公園は、様々な種類の木と季節の花で彩られている。 先日は、公園管理をしている20名ほどの方々が、既に開花しているパンジーを花壇に植えているところを目にし、こうして作業してくださっているのか、と…

春よ来い、できたスペースに福よ来い。思考の海を揺られながらの春支度。

整理整頓を含めた小さな断捨離は時折行っているのだけれど、昨年末から大掛かりな断捨離を始めた。 数か月ほどの時間で物が大量に増えるようなことはないけれど、収納スペースに困っているわけではないということが良くも悪くも作用して、必要だと思い込んだ…

ひと粒で二度おいしいトムテト。

小学校に面する道路を歩いていると、中から「接ぎ木(つぎき)というのは、このようにして~」と聞こえてきた。 視線を向けるとしゃがんでいる子どもたちが、先生の手元を見上げていた。 接ぎ木(つぎき)とは、数種類の植物の切断面同士をくっつけて1つの植物…

素敵な葉っぱと危うい植物と。

友人から、冬空に掲げた葉っぱのアングルが素敵な画像が送られてきた。 その葉っぱの中央は、ディズニーキャラクターのシルエットにくり抜かれていたものだから思わず、「自分で作ったの?」と尋ねると、ディズニーランド内にあるトムソーヤ島で見つけたと返…

ますのことば遊び。

信号待ちをしながら、2月かと改めて思う。 深呼吸をして、冷たい空気をすーっとお腹の底、奥深くまで送り込んだ。 焦ったところで大差はない。 今日も丁……と思いかけたところで信号が青に変わった。 穏やかとも忙しないともとれる人混みに紛れながら横断歩…

噂話の真実は何処に。

通りがけにのぞいたジュエリーショップで素敵なピアスを見つけた。 そこに並んでいた幾つかの商品を目で追い、その場を離れようとしたときだった。 卓上ミラーと、先ほどまで視線を向けていたピアスを取り出した店員に、雰囲気だけでもと声をかけられたので…

季節の分かれ目だからこそ。

本日は節分、季節の分かれ目となる日である。 節分とは本来、立春、立夏、立秋、立冬の前日のことを指しており、年に4回あるものだ。 これが、一年は立春から始まるという考えのもと、室町時代辺りから立春の前日を節分と呼ぶようになったといわれている。 …

カイロのオンオフ自由自在。

出先で香水の残り香のような甘い香りがした。 蝋梅(ろうばい)の香りである。 蝋梅(ろうばい)とは、小さくて黄色い花を蜜蝋に浸してコーティングしたような姿をしていることから、その名が付けられたと言われている梅の花で、香水のような素敵な香りも特徴の…

どうでもいい話も、意外と相手を選ぶのでは?

一月半ば頃のことである。 その日は、少し遅れた新年会の予定があり待ち合わせの場所へと向かっていた。 第一次帰宅ラッシュの時間と重なり、車内は普段よりも混雑しており、入り口付近に立っていたはずの私は、いつの間にか車内中ごろの位置まで押しやられ…